漂流郵便局のはなし

瀬戸内海のちいさな島にある、すこし風変わりな郵便局のおはなしです。

昨年の『物語のある場所~本と言葉のちいさなお祭り~』にて、

みなさまに投函していただいた漂流郵便局宛てのお手紙を届けに、島へ行ってきました。

その時の〈漂流郵便局のおはなし〉をお伝えします。


漂流郵便局って、なにかしら?

漂流郵便局のはじまりは、2013年の瀬戸内国際芸術祭。

アーティストの久保田沙耶さんによって、もう使われなくなっていた旧粟島郵便局が

〈漂流郵便局〉というひとつのアート作品として生まれ変わったのです。


そこは、届け先のわからない手紙が届く郵便局

届いた手紙たちはこの郵便局にある漂流私書箱の中で漂い続けます。


会期中、実際に手紙を受け付けたところ、ぽつぽつ、ぽつぽつと手紙が届くようになりました。

そして芸術祭が終了したあとも、手紙はあちこちから届き続け、止むことはありませんでした。


現在も、手紙を受け取り、消印を押し、漂流私書箱にそっとしまってくれている方がいます。

この島に住み、旧粟島郵便局の局長さんまで勤め上げた中田勝久さんです。


2018年11月、秋の澄んだ気持ちのいい青空が広がる土曜日。

粟島を訪れ、中田局長にお会いして、無事みなさんのお手紙をお届けすることができました。



漂流郵便局宛てに、手紙を書こう!

『物語のある場所 第二章』でも、漂流郵便局宛ての手紙を書くことができます。

届け先のわからない手紙を送りたい方、ぜひ投函して下さい!